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梅田哲也/hyslom

船・2017

船に乗った観客に、淀川の原生林のような岸辺、川からみた道頓堀の喧騒、静寂に包まれた工場地帯の風景など、これまでの観光クルージングでは味わえない大阪の知られざる姿を体験してもらうというものです。
航路で起こる些細な出来事など様々な状況までをも緻密に取り込んだ「作品」としての完成度を上げることにより、ツアーをよりシンプルにパッケージ化させて「観光船」として定期運行していくことが可能であるのではないかという予感を元に、今後そのような展開ができるかの実験をおこなってゆきます。
2017年度は、1日3便に分けて大阪中の川および港を巡るクルージング(入替制)と、現代美術家のヒスロムと梅田哲也がおこなう個人的な探求に研究員として同行するツアーを実施するほか、これからの定期船構想、今後のクルージングへの試みとして、これまで2年間のクルーズで撮りためた音源を元にしたインスタレーションやパフォーマンスをおこないます。​(※パフォーマンス・クルーズは3月に実施予定)

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2015年の「5つの船」、昨年の「7つの船」と、年末に大阪の水路を巡るパフォーマンス・クルーズをおこないましたが、今年は船や水路での展示やパフォーマンスはありません。作品をつくる過程や、その後の個人的な楽しみの一環で巡ってきた水路を辿る船のツアーと、発見した施設を探訪する陸路のツアー、および関連イベントとしての展示とライブ・パフォーマンスです。

今年に入ってからも何度か、ヒスロムの3人と一緒に、小さなボートで大阪の川や水路を巡ってきました。お互いの時間を合わせることがなかなかむずかしくて、そうそう頻繁にはやれないのですが、それでも、毎回まったくおもいどおりにならない、知らない世界の発見と、珍しい経験の連続なので、そのひとつひとつを、いくつかのイベントで追体験していくようなことができればいいな、と妄想しています。

船のツアーは1日のうちに3便、それぞれが、別のルートを辿ります。だからといって一日で全部に乗るのは注意が必要です。海に出るルートの場合はとくに、慣れてない人や揺れに弱い人は、酔うか、そうでなくても、そうとうに疲れます。ツアーの詳細については水回り特有の事情があってぎりぎりまで発表できませんが、その段階で僕たちがいちばんおもしろいとおもう場所に、おもしろいとおもうやりかたで向かうことになるはずです、が、これもまた当然おもいどおりにはいかないでしょう。なんせ水物ですから。(梅田哲也)



 

hyslomからの手紙

 

プログラム詳細

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現場・構成:梅田哲也、hyslom
俯瞰とドローイングなど:雨宮庸介
制作:柳本牧紀
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助成:大阪市
協力:港区役所、細野ビルヂング
主催:7つの船実行委員会
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